歯磨剤について

 

こんばんは。衛生士のEKOです。7月にはいって猛暑が続いていますね。熱中症でダウンしないよう、まめに水分補給、そして栄養補給をこころがけて、のりきりたいと思っていますicon_razz.gif

さて今回は、歯磨剤について書かせていただきますね。                                                                                                                                     

薬局のオーラルケアのコーナーには、たくさんの歯磨剤が並んでいますが、何を選んでいいのか、迷ってしまいませんか? 選び方としては、まず、歯磨きでどんな汚れを落としたいのか、またどんな効果を期待するのかで、その内容物の効果や違いが分かると思います。汚れには、食物残渣(食べカス)、歯垢(細菌の固まり)、歯石、茶渋、タバコのヤニなどがあります。 これらを取り除くために発泡剤、潤滑剤、界面活性剤、研磨剤等が有効です。特に歯垢を取り除くのにはデキストラナーゼ(歯垢分解酵素)が有効です。また、水歯磨きに分類される含嗽剤などに含まれる殺菌成分も歯垢の原因菌を殺菌分解するのに効果があります。

 しかし、これらの成分の中で問題があるのは研磨剤です。汚れを落とす効果が高い粒子の大きいものは汚れと同時に歯のエナメル質をも削ってしまうので使いすぎると知覚過敏や歯が削れてできる楔状欠損の原因になります。そこで最近では電動歯ブラシ用として研磨成分の入ってないジェル状の歯磨き粉も市販されています。

 さて、これら汚れを落とす以外の効果としては虫歯になりにくくするフッ素や原因菌をやっつけるキシリトールや知覚過敏を治療する硝酸カリウム、歯周病の治療薬としてトラネキサム酸や各種ビタミンを配合したもの、清涼感を出し口臭を予防する香料(ミント)や辛さを押さえる人工甘味料などの有効成分があります。これ以外には防腐剤や保湿剤、安定剤が入っていますが人体に悪影響を与えるものではありません。

 また最近では歯を再石灰化させ白い歯にする酸化亜鉛、還元パラチノース、ハイドロオキシアパタイトなどがあります。

 ただ、市販の歯磨き剤は、医薬部外品に分類されるもので有効成分の濃度もこれに準じて薄いので、過度な期待はしないで、歯垢を除去する主は歯ブラシで物理的に汚れを落とすことにあります。歯磨き剤はあくまでも補助的な役割と思ってくださいね