歯科医院で提供している詰め物、被せもの、入れ歯などは歯科医師ではなく、歯科技工士という専門のプロが作成してくれています。
その歯科技工士を養成する機関が全国で次々と閉鎖されています。
平成24年のデータでは、歯科技工士就業者数は35,000人ですが、平成13年に72校あった歯科技工士養成機関がいまでは53校に減少し、大正14年に開校以来、歯科技工士会に有能な人材を輩出していた愛歯技工専門学校が31年3月で閉校することを発表し、歯科界に大きな衝撃が走りました。
歯科技工所の3/4は一人で経営している一人ラボです。
細かい仕事を朝から夜まで、歯科医院の納期に合わすためには徹夜も辞さないというのが、旧来の歯科技工所の姿でしたが、今の世の中ではそのような仕事の仕方は受け入れられなくなりました。
若い人が従事しなくなり、いったん務めても早期にやめてしまう現実があります。また、デジタル歯科の広がりにより歯科技工所には大きな設備投資が必要になってきていますが、それだけの体力を持っているところはごくわずかです。
このような危機的現実に歯科業界からは具体的な対応や将来の展望が示されていません。
日本から中国などに外注で仕事を出している歯科医院もあると聞いています。
幸いなところ、リキタケ歯科医院は20年以上のお付き合いのある歯科技工所3件に恵まれ、円滑な診療体制が確立できています。
歯科業界は待ったなしの早急な対応をすべきところに来ていることを知っていただきたいです。