「歯科医療に関する一般生活者意識調査」について
公益社団法人日本歯科医師会は、2年に1度、全国の15歳〜79歳の男女10,000人を対象に「歯科医療に関する一般生活者意識調査」を実施しています。
DentalMedicalAwarenessSurvey_R4_11.pdf (jda.or.jp)
大項目としては、
1)歯や口の悩み実態
2)口腔への意識・行動
3)口腔機能の実態
4)歯を失う影響
に関して調査をしています。
詳細は、リンクにある日本歯科医師会の資料をご覧ください。
私が興味を持ったのは以下の6点でした。
①歯や口の悩みは年齢により偏りがある。
30代までの若年層では「歯の色」が1位ですが40代以降で歯順位を下げていきます。ただし、70台になると2位に復帰しています。
一方、「ものが挟まる」に関しては年齢とともに上昇し、40代以降では1位になっています。
意外に「歯並び」は2~5位で、これは日本人の国民性があるかもしれません。
②「口腔の清潔とインフルエンザ感染リスク低下」など、口腔と全身の健康の関係について20代以下の若年層の認知が低い。高齢になるほど健康の維持や感染時の重症化を心配されているのでしょう。
③高齢者では8~9割の方が「かかりつけ歯科医」があるのに対して、20代以下の若年層は3人に1人はかかりつけ歯科医がいない。
かかりつけ歯科医は、長期のお口の健康のためには大切なものです。若い年代の方は虫歯の減少と共に歯科いいにお世話になる機会が減少しているのも一つの要因と思われます。
皆様にもかかりつけ歯科医を決めて、定期検診を受けて頂ければと思います。
④20代以下の若年層に「活舌が悪くなることがある」「食べこぼしをすることがある」といった口腔機能が十分に発達していない疑いがあり、「食事で噛んでいると顎が疲れることがある」割合が、70代の2.7倍もいるということ。
食事の内容が柔らかいもの加工の施されたものが多くなっていますので、咀嚼回数・咀嚼力の低下は致し方ないと思います。
⑤好きな食感として、30代以下では「さくさく」「もちもち」といった柔らかさを求める割合が多いこと。10代では「しゃきしゃき」はランク外になるようで、硬い食べ物は苦手のようです。
⑥歯を失うことによって、歯以外に失うものとして年代別にみると、「全身の健康」「寿命」は高齢者ほど多くなり、若い世代では「笑顔」を挙げる割合が多いこと。
高齢になるほど歯を失うことで健康に問題を起こすことが認識されているようです。
今年、2024年が定期調査の年となります。
もし、調査対象になられることがあれば、ご協力をよろしくお願い致します。