唾液の役割

こんにちは。歯科衛生士のamiです。

唾液が持つ大きな役割
人間のクチの中で分泌されるものの

1つに“唾液”があります。
この唾液は、人間の体を養うためにきわめて重要な役割を持っています。
そして、その効用を知れば、その多彩さ、万能さに驚く人も多いでしょう。
しかし、唾液が持つ大きな役割について知る人が少ないのも事実。
そこで今回は、唾液が人間の体にもたらす大きな効用をご紹介致します。

★唾液は、食べ物の消化を助けます

ます、食べ物を噛み、食べ物と唾液が混ざることによって、飲み込みやすくすることができます。
そして、唾液によって適度に水分が増すと、食べ物がのどで引っかからなくなります。
同時に唾液は消化酵素を含んでいるので、食べ物と混ざると消化がはかどり、胃や腸の消化や吸収をより良くします。ですから、よく噛み、たくさん唾液を出すことが大切なのです。
食車中にお茶やジュースなどの飲み物と一緒に流し込むような食べ方を続けると、唾液が十分に分泌されなくなり、『ドライマウス』になってしまいます。

★唾液は歯を清潔にし、丈夫にします

唾液はクチの中の汚れを洗い流し、歯の表面をきれいにする働きや、むし歯の原因になる“酸”を薄める働きもあります。ですから、唾液の量が増えれば歯は汚れにくくなり、むし歯や歯周病の予防につながります。(※ただし、絶えずクチの中が汚れていてはこの働きも追いつけませんので、ダラダラ食いをしないことが原則です。)

そして、眠っている間は唾液の分泌量がとても少なくなりますので、寝る前には歯みがきをしっかりしておきましょう。

また、唾液に含まれる『ミネラル』が歯の中にしみ込んで歯を丈夫にしていくので、生えたばかりの歯を持つ子どもたちは、ミネラルをたっぷり取るため唾液を十分に分泌させることが必要です。

よく噛むことが何より大切です

今回ご紹介した他にも、唾液には『発育の促進』や『老化防止』に効果のあるホルモンや、『発ガン性物質』を解毒したり、低下させる働きのある酵素も含まれています。

ふだんは唾液については特に意識をすることはないと思いますが、このように唾液は、体にとってとても重要なものなのです。

そして、唾液をたくさん出すには良く噛むことが大切で、噛めば、噛むほど、唾液の量が増えます。

また、唾液はストレスに敏感なので、楽しい雰囲気でゆっくり食事をすることも大切です。

食べ物をよく噛むと脳細胞が刺激され、脳の働きも活発になり、精神も安定します。

歯の健康のためだけでなく、よく噛んでたっぷり唾液を出すことは、体にとっても重要なことなのです。