この15年の間に歯科にジルコニアという新材料が大きく普及してきました。元素表からすると金属の部類に入るのですが、白く加色もできることから歯の修復・補綴材料として長い間研究され、ここにきて実用的に応用できるようになったのです。とても固い材料で割れることや変色が少ない一方、加工や接着が難しくなかなか臨床に取り入れられてこなかったのですが、様々な研究による技術の発展がこれを克服したのです。ただ、歯に比べて、その硬さ・丈夫さが大きすぎるのではないか、咬み合わせた自分の歯が痛まないか、咬み合わせの力が出過ぎて顎を痛めないかという懸念もあるので、まだまだ材料の改善が続きます。