インプラント治療を検討されている患者さんに、「もしインプラントにしたら何年持ちますか?」「インプラントなら一生持ちますか?」と聞かれることがあります。
個々の症例によって、さまざまな要因に配慮して考えることとなります。
インプラント治療を長期に成功に保つ要因としては、
①患者さんそれぞれの全身健康状態、口腔管理の状況、喫煙・歯ぎしりなどの習癖、インプラント治療部位の骨の状態などの生物的要因
②選択したインプラント材料の質、太さ・長さなどの物理的要因
③インプラント治療に携わる歯科医師の技量とメインテナンスに携わる歯科衛生士などの技術的要因
インプラントを一生持たせることを目標にした場合、歯科医院側はできることに最善を尽くすとともに、患者さん自身の健康管理ということも重要となります。
定期的健診をさぼっていいということではありませんが、健康でインプラント治療の条件の良い患者さんの場合には、長期間メインテナンスに来なくてもほぼ問題のないことも多く経験します。
30年ほど前から世界中で加速度的に広まったインプラント治療ですから、それ以上の長期の成功例は世界どこにも積み重なってはいません。
その中で、現在に信頼できる文献データとしては、5~10年のインプラント治療成功率はほぼ95%ということです。
この数字は、インプラント治療以外の治療選択肢である、ブリッジや可撤式義歯よりは高い成功率を示しています。
初めの患者さんの質問への明確な答えは難しいのですが、以前は自分自身の治療実績から10年は持たせましょうと話していましたが、最近では、20年経過した症例も積み重なってきましたので、20年は持たせましょうと話すようにしています。今後も、それだけ長期に持たせる安心・安全な診断・治療を継続的に努力していくこととなります。
池袋の街歯医者 リキタケ歯科医院