歯がしみる・痛いという症状
歯がしみる・痛いという症状に関しては、まずその部位と原因を特定する必要があります。ただしみるというときには、歯が原因のことが多いのですが、それ以外の要因がかかわっていることもあります。
▶︎ 知覚過敏について詳しくはこちら
明らかに症状があり虫歯が原因となると放置せずに治療が必要となります。
ダイレクトボンディング(レジン充填)
虫歯が小さく咬み合わせの力も強くかからないところであれば、虫歯の部分だけを削り、レジン(歯の色に合わせた複合材料)を充填する処置となります。
保険治療が適応され1回で治療が終了します。
麻酔の種類
塗り薬による表面麻酔 | 注射針に対する痛みですが、歯肉の表面に麻酔を塗ることでチクッとする痛みをほぼ解決できます。 |
麻酔薬の保温 | 冷たいものを使用すると体温との温度差により痛みを感じますので体温に近い37℃にあたためた薬液を使用します。 |
極細針の使用 | 注射針には細いものと太いものがあります。 これは細いもののほうが痛みを感じることが少なくなりますので、細い針を使用して麻酔をおこないます。 |
コンピューター制御の電動浸潤麻酔器 | 内蔵のコンピューターが注入速度と圧力を自動的にコントロールします。 |
保険診療と自費診療
日本の医療は保険診療と自費診療(自由診療)とに分けることができます。
保険診療は厚生労働省が指定した保険制度に準じて行う診療です。
当院も保険診療を行っておりますので初診時と毎月の月初めには必ず保険証を持参・提出してください。
一般の医療では保険診療によって、基本的にはかなりの治療を受けることができますが、歯の治療では材料や技術によって、保険の利くものと利かないものに区別されます。
皆様が納得した治療を受けていただくためにも、歯科医療の仕組みを知っていただくことが必要です。
保険の効かない自費診療を受けるには、どんな材料を使い、自己負担の費用はいくらなのかを事前に確認し、納得された上で治療を受けるようにしましょう。
当院では歯科医師の治療計画に基づき、専門のカウンセラーが治療費の見積もりと支払方法の工夫についてご説明しておりますので、お気軽にご相談ください。
保険適応の有無 | 詰める治療 (インレー) | かぶせる治療 (クラウン) | 歯の欠損を補う治療 (ブリッジ) |
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保険治療 (パラジウム合金) | |||
自費治療 (金合金) 〈白金合金) | |||
自費治療 (ハイブリッド) (セラミック) |
保険でも白い歯を入れることができるようになりました
条件付きになりますが、保険治療でも白い歯を適応できる範囲が広がりました。
保険の白い歯の種類と特徴
①コンポジットレジン
コンポジットレジンとは、成樹脂の中に細かいセラミック粒子を混ぜ合わせた歯の色に近いプラスチック素材のことです。
ペースト状、ゲル状のものがあり、修復の形に合わせて自由に充填でき、形態も付与でき、光を当てることで硬化しますので汎用性の広い材料です。
また色調も多くの種類から選択でき、天然歯に近いため、治療後の見た目が自然な仕上がりになります。
歯に直接詰めてそのまま固めるため型どりの必要がなく、歯を削る量も最小限で済みますので、患者さまの負担も抑えることができます。
また金属を使いませんので、アレルギーの不安のある方でも安心して治療を受けることができます。
メリット
- 歯型を取る必要がなく、患者さんの負担が少ない
- 歯を削る量を少なくすることができる歯にやさしい
- 歯の自然な色調・形態を再現できる
- 治療にかかる時間を短くできる
- 保険適用範囲で比較的安価で治療できる
デメリット
- 長期の使用で口腔内で変色することがある
- 強度が弱いため深い虫歯や大きい虫歯、奥歯の修復には向かない
②CAD/CAMインレー ③CAD/CAM冠
CAD/CAM(キャド/カム)とは?
Computer Aided Design / Computer Aided Manufacturingの略で、CAD はコンピュータでの設計、CAM はコンピュータでの製作を意味します。
歯型のスキャンデータをコンピュータに入力し、ハイブリットセラミックのブロックを、機械によって入力された歯の形に削り出して作る歯科技工物です。歯科技工士ではなく全てコンピュータが自動で作成するため、費用と期間を抑えることが出来るのが特徴で、金属を使用しないため金属アレルギーの心配もございません。
材料にはハイブリットレジンを使用しているため、銀歯やセラミックスなどと比べると強度はどうしても劣ってしまいますが、保険で白い歯を入れることが出来るのは大きな魅力といえるでしょう。
メリット
- 色が歯の色に近く、見た目に問題がない
- 金属を使用しないので、金属アレルギーの心配がない
- 保険適応なので比較的安価
- 天然の歯の硬さに近いため、かみに合う対合歯にダメージを与えにくい
- プラスチックの歯と比べると汚れが付きづらいため清潔
デメリット
- セラミックや金属に比べて強度が劣るため、歯ぎしりや食いしばりで欠けたり、割れたりする可能性がある
- 接着しづらいため、金属やセラミックと比較すると被せ物が外れてしまうことがある
- セラミックに比べると経年的色調の変化があり、材質も劣化する
④硬質レジン前装冠
硬質レジン前装冠は、金属のベースにレジンという白いプラスチック樹脂を張り付けて作るもので、前歯に用いた場合は保険適用になります。
表側に白い樹脂を張り付けていますので見た目に目立つことがなく、ベースが金属なので強度が高く、強いかみ合わせにも耐えることが出来ます。
しかしながら、金属には、銀歯と同じのパラジウム合金が使用されているため、金属アレルギーのある方には要注意です。
また、白い部分はプラスチックのため、汚れが付きやすく、経年的に変色・破折したりします。
メリット
- 色が白く、見た目には目立ちにくい
- 中身が金属のため強度が高い
- 保険適応なので比較的安価
デメリット
- 裏側が金属なので、金属アレルギーの可能性がある
- 汚れが付きやすく、年月が経つと変色・破折する
- 保険では、奥歯には使用できない
適用範囲
硬質レジン前装冠で、保険がきくのは上下の前歯6本のみです。(奥歯へ使用する場合は保険が適用されません)
★適用範囲(CAD/CAM冠の場合)
5番目までの歯は、すべて保険適用になります。
6番目の歯は7番目の歯が上下左右4本残っていれば保険適応になります。
<金属アレルギーの場合>
金属アレルギーの方は全ての歯が保険適応になります。
7番の場合は、金属アレルギーを証明する医師の診断書が必要となります。
★適用範囲(CAD/CAMインレーの場合)
4・5番目までの歯が保険適用になります。
6番目の歯は7番目の歯が上下左右4本残っていれば保険適応になります。
<金属アレルギーの場合>
金属アレルギーの方は4・5・6・7番目の歯が保険適応になります。
6番・7番の場合は、金属アレルギーを証明する医師の診断書が必要となります。
保険適応のルールはしばしば変更になります。
実際の保険適応に関しては担当の歯科医師・歯科衛生士にお尋ねください。
CAD/CAM 冠の利点
- 目立ちやすい前歯や小臼歯、その奥の第一大臼歯を金属を使用せず保険で白く出来ます。金属を使用しない為、金属アレルギーの心配がありません。
CAD/CAM 冠の欠点
- CAD/CAM 冠の適合精度は、手作業でカスタマイズに製作される詰め物・被せ物の精度には及びません。
- 色の決まったブロックから削り出すので、複雑な色調には適応できません。患者さんの天然歯とは多少異なる色味に仕上がる可能性があります。
- 金属の裏打がない為、割れる事があります。
知覚過敏
知覚過敏とは何らかの刺激によって歯の表面であるエナメル質という層が削れてしまい
その下にある象牙質が露出し、そこに刺激を与えることで痛みがでます。
知覚過敏の原因は
- 間違ったブラッシング
- 歯ぎしりのような側方からの圧力等
がありますので、しみている部分に薬剤を塗布するとともに、歯磨きや歯ぎしりに関しての配慮も必要になります。
インレー・アンレーについて
虫歯治療には状態に応じた様々な治療法があります。
虫歯の状態が初期であればあるほど歯科医師も患者さんも少ない負担で治療できます。
初期の虫歯
初期の虫歯であれば悪い部分を削って、そこに詰め物をします。
詰め物にはアマルガム(水銀と他の金属を合わせたもの)や、コンポジットレジン(硬いプラスチック材)などがあります。
これらはやわらかい素材で、詰めたあと自然に固まりますので、治療も簡単です。
インレー・アンレーとは
虫歯が進行していくと歯を削る部分も多くなり、削った部分をしっかりと修復する必要があります。
これには正確さが要求されるため、型を取り金属の修復材を使用します。
型に合わせた金属の詰め物のことをインレーといいます。
この場合、型を取ってから金属を溶かしたものを流してつくるので1日で終わりというわけにはいきません。
また、臼歯部のかみ合わせ部分全体が虫歯になってしまった場合(虫歯が歯頸部に及んでいないとき)につくる金属の詰め物をアンレーといいます。
インレー・アンレーの製作手順
- 虫歯がある場合、悪いところを削ります。
- 削ったところの形を整え、印象(型)をとります。
- 型にあった金属の詰め物(インレーまたはアンレー)を作ります。
- 削ったところに、型に合わせて作ったインレーまたはアンレーを入れ、セメントでしっかり接着して治療を完了します。
虫歯の深さによっては、1~3週間ほど冷たい水などがしみることがあります。
歯の神経をとることで、歯の寿命を縮めることの無いようできるだけ神経をとらないようにしております。
そのため一時的にしみる事など不快な症状を生じる事をご理解ください。
クラウンについて
虫歯治療には状態に応じた様々な治療法があります。
虫歯の状態が初期であればあるほど歯科医師も患者さんも少ない負担で治療できます。
クラウンとは
初期の虫歯治療においては悪い部分をちょっと削って詰め物をしたり、 インレーやアンレーという金属を詰めたりします。
しかしそのような治療では歯を元の形にすることができない場合、クラウンというものをかぶせます。クラウンの材料としては金属製、ポーセレン(陶材)、レジン(硬いプラスチック材)などがあります。
クラウンとは1本の歯全体をいずれかの材料でかぶせる義歯のことです。
クラウンの製作手順
- 虫歯の悪いところを削ります。
- このままではクラウンをかぶせることが出来ないので、削った歯の形を整えます。
- 印象(歯型)を取って、それにあったクラウンをつくります。(このときは噛み合わせも調べるため、全体の印象を取ります。)
- クラウンをかぶせて微調整を行い、セメントで接着して治療を完了します。
歯が悪いと頭が痛くなったり、姿勢が悪くなったりするほかにいろいろな害があります。早期治療を心がけましょう。
これらの治療は人によって材料の選択や治療法などが変わります。材料によっては保険がきかない場合もあります。
虫歯治療の料金表
全て税込の料金です。
根の治療
保険適応 | 初回 | 約1,500円〜3,500円 (根の本数によって違います) |
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2回目以降 | 約500円〜1,000円 | |
自費治療(マイクロスコープ併用) | 55,000円~220,000円 |
ダイレクトボンディング(レジン充填)
保険適応:単純 | 約1,000円 |
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保険適応:複雑 | 約1,200円 |
インレー(型を取っての詰め物)の料金
保険適応(銀歯) | 3,000〜5,000円 | |
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自費治療 | ハイブリッド | 33,000円〜38,500円 |
E-MAX ジルコニア | 55,000円〜66,000円 | |
金合金 | 132,000円〜165,000円 |
クラウン(被せ物)の料金
保険適応
前歯 | 10,000円 |
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銀歯 | 6,000円〜8,000円 |
CAD冠(ハイブリッド:歯の色に近いもの) | 約7,500〜9,000円 |
自費治療
臼歯(奥歯) | ハイブリッド | 66,000円 |
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ジルコニア | 88,000円 | |
セラミックフュージョンメタル | 132,000円 | |
金合金前装 | 275,000円 | |
金合金 | 385,000円 | |
前歯 | セラミックフュージョンメタル | 132,000円 |
ジルコニア(無垢) | 110,000円 | |
ジルコニア(築盛) | 132,000円 |
保証期間について
インレー(型を取っての詰め物)とクラウン(被せ物)の私費治療に関して、2年以内に作り直しが必要になる場合は、その費用を当院が負担します。
新しいむし歯・破折、事故などの不測の事態は除きます。
また、当院の1〜6ヶ月の定期検診を受診された方に限らせて頂きます。